へっぽこ通信士航海日誌その11

パンツ屋

2009年08月06日 07:55

Port of Santos


本船は三光汽船「久光丸」、無線室でサロンさん、メスさんとお茶をしています。(停泊中のスナップです)
電話機のついた機械はインマルサットの海事衛星通信機です。これで日本まで電話をすると3分で2万円以上かかりました。


本船はブラジルはサントス港に入港すべく大西洋を南下中であります。サントス港はサンパウロの外港
(巨大都市サンパウロにいろいろな物を供給するための港)です。
ここでは約2週間の停泊、入港前から頭の中が現地のことで一杯です。

この道30年のボ-スンが10年前に来たと言うので皆、夜の肩振りはボ-スンの話に夢中で聞き入って
いました。


ブリッジデッキにてサントス港を望む。入港中なので肩章を付けています。


ほとんどの乗り組員がサントス入港は初めての事です。
船員さんにとって、陸に上がってスム-ズにそして楽しく遊ぶ為には事前の情報が命であります。
これを怠ると観光客が行く店で、高い酒を飲む事になるのです。
そんな訳でボ-スンの10年前の記憶を頼りに私達は上陸しました。



船員さん達御用達のバ-は港のすぐそばにありました。
テラス風の開放感のあるいかにも南国という造りのバ-がABCハウス、その隣が...名前を思い出せませんが
ちょっと気取った建物でダンスホ-ル風のお店でした。

          

停泊中の本船からサントスの町並みを望む。サンパウロの外港でもあり、貨物列車の走る線路が多数見えます。
写真の左側がサントスの港町になります。



ここで船員さん達は海の疲れを癒し、今宵のお供をゲットするわけであります。

ゲットするにも現地のしきたりというものがあります。
お国、お国でさまざまです。

ここサントスではタバコが合図であります!
女性が「パラミ・シガリ-ジョ・ポルファボ-ル」(タバコをいただけますか?)とやってきます。
「いいよ!」というわけでタバコを差し出し火を付けてあげると交渉成立となります。

このしきたりは、ボ-スンの10年前の知識には無かったらしく、私達は危うく、意に沿わない事をする一歩手前まで行きました。
先ほども書きましたが、あくまでもセニョリ-タが私達を選んでくるのです。
こちらからはダメであります。

しきたりも分かったので現地のビ-ルで一杯やりながら、お好みのセニョリ-タが来るまでは決してタバコには火をつけず、じっと我慢を
しておりました。
そんな甲斐もあって、私達はそれぞれ素晴らしいセニョリ-タと店を後にしたのでした。

2週間も停泊をしていると、海岸で海水浴をしたり、洒落たレストランで食事をしたり、いろいろと楽しい事が出来ます。
私は、買い物をしにサントスの町に出かけました。
当時の彼女にアクアマリンの指輪をサイズも分からず買った覚えがあります。

船員さん達の海の疲れを癒すのはやはり港町でありました。

次はアルゼンチンのロザリオについて記してみたいと思います。

続く・・・

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